蒲田要塞をUXリサーチ!JR・東急蒲田駅のサインと回遊性を歩いて検証してみた
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都内には渋谷や新宿のような「要塞」「迷宮」と呼ばれる駅がいくつかありますが、その仲間として「蒲田要塞」という呼び名があるらしいと知り、今回リサーチのために初上陸してみました。
普段はUIUXデザイナー/エンジニアとして仕事をしているので、こういう「駅のわかりやすさ」って職業柄つい気になっちゃうんですよね。せっかくなので、ちゃんと観察してアウトプットしてみることにしました。
今回のリサーチの前提条件
今回見てきたのは、ざっくりこんな観点です。
- 駅構内のサインがわかりやす(わかりにく)いか
- そう感じる理由はどこにあるのか
- ついでに現地で美味しいものを一つ購入する(現地スイーツ)
- これらの情報を、現地のカフェで作業してまとめる(作業カフェ)
スイーツと作業カフェは完全におまけですが、こういう「ついで」があると遠出のモチベーションが上がるので、セットで回ってきました。
行き方でいきなりつまずく(京急じゃなかった!)
実は蒲田、初上陸でした。このあたりは京急で羽田空港に行くときくらいしか来たことがなくて、正直、蒲田の立地そのものが最初よくわかっていませんでした…。^^;
危うく京急に乗りそうになったのですが、蒲田要塞と呼ばれているのはJR・東急側の蒲田駅のほう。乗る直前で気づいて、なんとか京急に乗らずに済みました。早速「行き方」からつまずきかけたわけで、ある意味リサーチっぽいスタートでした。
中央改札に到着:とにかく賑わってる

最初に到着したのは中央改札。改札を出る前から、もう駅まわりが賑わっている感じがすごいです。
中央改札を出ると、左手がグランデュオ蒲田(東館)の入口、正面はショップ、右手がグランデュオ蒲田(西館)の入口、という配置になっているみたい。右も左もグランデュオ蒲田なので、「この中央改札まわりはグランデュオに囲まれているのか、それともその中にあるのか…?」とちょっと混乱しました。
改札内でも思ったのですが、改札外もロッカーの数が多めで、荷物の預け入れ先には困らなさそうな印象でした。ここは地味にポイント高いです。
天井が全体的に低めなことと、グランデュオ蒲田の中が改札から見えてしまうことで、情報過多感と見通しの悪さがあって、初見だと迷いそうだなという印象を受けました。
おまけ:名古屋名物「味仙」の自販機を発見

中央改札のあたりで、名古屋で有名(らしい)な味仙の自販機を発見しました。最近YouTubeで味仙を知って気になっていたので、こんなところで出会えるとは…!
量は不明ですが2000円とそこそこのお値段だったので、今回は見送り。今度名古屋に行ったときに本場で食べようと思います。^^;
本題:駅の案内サイン(ウェイファインディング)の検証
ここからが今回のメイン。ちなみに「ウェイファインディング」とは、案内サインや床の矢印、フロアマップ、空間のレイアウトなど、人が「今どこにいて、どっちに行けばいいか」を把握して目的地までたどり着くための仕組み全般のこと。看板だけでなく「情報をどこに置くか」まで含む考え方です。
そんな目線で、歩きながら気になったサイン周りの気づきをまとめます。
足元にサインがほとんどない

中央改札を出てすぐのところには、見取り図のようなものが見当たりませんでした。よくある「直線の矢印が描かれた黄色い電光掲示板」くらいしかなくて、結局どっちの方向に歩けばいいのか分からない…。
足元にもほとんど何も書かれていなかったので、ここはもっと活用したほうがいいのでは、と思いました。人の流れを左右で分けたいのか、丸い矢印サインは床にあって、実際その通りの流れにはなっていたのですが、「ここから進むと東急だよ/JRだよ/グランデュオ蒲田だよ」くらいまで分かると、グッと良くなりそうです。
一番わかりやすいのは「通路の見取り図」だった

いろいろ見て回った結論として、東急プラザとグランデュオ蒲田の間の道にある見取り図が、一番わかりやすかったです。迷ったらまずこれを見るのが正解だと思いました。
逆に言うと、中央改札を出てすぐの一番迷う場所にこそ、この見取り図が欲しいんですよね。一番情報が必要なタイミングと、情報が置いてある場所がズレている感じがしました。
ちなみに、この案内図を見て初めて気づいたのですが、どうやら駅自体がS字になっているみたいです。そりゃ初見だと方向感覚が狂うわけだ、と妙に納得しました。
矢印サインの「上(前)」か「下(後ろ)」か問題

これは蒲田に限った話ではなく昔から思っていることなのですが、駅の案内サインって矢印がまっすぐなことが多くて、左右はまだいいとしても、「上(前にまっすぐ進む)」なのか「下(後ろに戻る)」なのかが分かりにくいんですよね。

なので、サインを見ても言うほど参考にならないことがある、という。蒲田でも東口・西口・南口の案内はしっかり出ているのですが、「今いる位置からどっちに体を向ければいいのか」が直感的に掴みにくい場面がありました。
グランデュオ「東館」「西館」が紛らわしい

グランデュオ蒲田には西館と東館があるのですが、現地だと「西館」「東館」の表記があまり大きく出ていなくて、これもまた紛らわしいポイントでした。
Googleマップなどで見ると「◯棟」「◯館」と住所によく書いてあるのに、いざ現地に行くとその表記が見当たりづらい、ってよくありますよね。蒲田もまさにこのパターン。「入った建物はグランデュオ蒲田で合ってたけど、東と西を間違えた」っていうのは、かなり起きそうだなと思いました。
東西の連絡通路は3Fにある

まったく意図していなかったのに、東西連絡通路を写した奇跡の1ショット(左上に「東西連絡通路」とある)。
東西の移動については、どうやら連絡通路が3Fにあるようで、「完全に外に出ないと東西を移動できない」ということはなさそうでした。ここは安心ポイント。
詳しいフロア情報は公式のフロアガイドが分かりやすかったです → グランデュオ蒲田 フロアガイド(西館3F)
路線の構造:東急 多摩川線・池上線

駅の西口側に進むと、東急プラザと東急の改札がありました。東急側は多摩川線・池上線が乗り入れていて、こちらのサインは比較的すっきりしている印象でした。

JR側の賑わいと比べると、東急側は少し落ち着いた雰囲気。同じ「蒲田駅」でも、改札やエリアごとに表情がかなり違うのが面白いところでした。
おまけ①:現地スイーツは「だんごや杜」のずんだ団子
今回の現地スイーツは、グランデュオ蒲田 東館の1F、入ってすぐ左手にあったポップアップショップ「だんごや杜」で購入しました。JR側から来た場合は、中央口(2F)から東口方向に進んで、東館の階段を降りるとすぐ目の前です。
購入したのはずんだとピーナッツ。似た見た目で「くるみ」もあるのですが、ピーナッツのほうがさっぱりしていて私は好きなんです。本当はずんだ餡だけの単体も欲しかったのですが、ポップアップでは売っていませんでした。残念。
普段あまり店舗を見かけないので、なかなか買えないんですよね。だからこそ見つけると嬉しい。到着したときには在庫もまばらで、すでに売れたのか元から少なめだったのか分かりませんでしたが、7種類くらい並んでいた気がします。
保冷剤もつけてくれました。保存は冷蔵庫でOKとのこと。その日のうちにペロッと食べちゃうので冷蔵庫に入れたことはないのですが、固くならない作り方らしいです。
ちなみに、東館は中の1Fと2Fの間が階段しかないのがちょっと欠点。外側にはエレベーターがあったので、足元が不安な方はそちらのほうが安心だと思います。
おまけ②:調査をまとめた作業カフェ(M2Fのタリーズ)

今回の調査内容をまとめたのは、グランデュオ蒲田 M2F(中2階)のタリーズ。ここは時間制(2時間)のお店だったのですが、珍しかったのが、セロテープで時間を書いたシートを貼るスタイルだったこと。
「Stay Pass Ticket」というその紙、この手のチケットってつい使わずにポイっとしちゃうのですが、わざわざセロテープ付きで渡されるのが新鮮でした。見た限りこの店舗は8割がた、ゆっくり作業や勉強をしている人で埋まっている感じ。だからこそ時間を区切っているんだろうな、と納得しました。
店舗自体は広くて、1人席か多くて二人席という構成で、かなり作業向き。実はこのタリーズに来るまでに、駅近のカフェを2〜3箇所見たのですが、見事にどこも人がいっぱいで席が空いていませんでした。やっぱり駅近は便利なんでしょうね。
東急側のタリーズも見たのですが、席が詰まりすぎていない配置だったので、このあたりの店舗はどこも適度な「安心スペース」が取られているのかもしれません。
ひとつ注意点を挙げるなら、グランデュオ蒲田の店舗は基本的にちょっとうるさめかも。静かに作業している人が多いぶん、よく喋るグループが来るとそのギャップで目立つ感じ。買い物のついでに家族で休憩、という使い方の人も見かけました。
まとめ:蒲田要塞は「情報の置き場所」で迷う駅だった
歩いてみての結論として、蒲田要塞が「迷宮」と呼ばれる理由は、サインが無いというより情報の置き場所と量のバランスにあるのかな、と感じました。
- 一番迷う「改札を出た直後」に、肝心の見取り図がない
- 足元サインが活かしきれていない
- まっすぐな矢印は「前なのか後ろなのか」が読み取りにくい
- 東館・西館などの建物名が現地で目立たない
逆に、通路の見取り図みたいに「ちゃんと分かるサイン」も存在しているので、それを一番必要な場所に置くだけでも体験はかなり変わりそうだなと思いました。
迷宮と呼ばれる駅って、ついネガティブに語られがちですが、こうやってUX目線で歩いてみると改善の余地が具体的に見えてきて、なかなか面白い被写体でした。また別の「要塞」もリサーチしてみたいです。
